電験3種講座

講師:大河戸 拡雄 約55時間

企業の省エネルギー対策として必要不可欠な国家資格!電験3種

電験(正式名称:電気主任技術者)は、工場などに設置する一定規模内の電気工作物に対して、電気が安全に使用されるよう、保安や監督・運営をおこなうスペシャリストです。1種から3種まであります。
電験は、地球温暖化を防ぐ官民一体プロジェクトの一環として、企業の省エネルギー対策として必要不可欠な知識・技術としても重要視されています。
電気の保安監督者
電気主任技術者の業務は、基幹エネルギーである電気を安全かつ有効に利用できるように、電気工作物の工事を保安・監督することです。
電験3種の保安監督できる範囲
第3種電気主任技術者が保安監督できる電気工作物は、電圧が50,000V未満の電気設備です。ただし、出力5,000KW以上の発電所は除きます。

電験3種の将来性

第一種衛生管理者講座事業用電気工作物を設置する事業者は保安監督のため、電気事業法にて電気主任技術者の選任を義務づけられていますが、団塊の世代が大量退職するなどの理由から、有資格者の絶対数は不足しています。そこで電気主任技術者の免状を持っている人材が必要になってくるわけです。
就職・転職の決め手となる国家資格
保安管理業務の自由化に伴い、様々な民間企業がこの業務に参入しようと資格者を求めています。
昇進・昇給に有利な国家資格
各企業にとっての最重要課題である省エネルギー対策の最前線で活躍できるので、資格手当等、色々な面で優遇されます。
仕事の範囲が広がる国家資格
電気工事業では、業界をあげて保全管理業務への進出を図っているので、今後、施工に加えて、仕事の幅が広がってゆきます。
定年後の再就職に有利な国家資格
70代の方でもビルメンテナンス会社等で働き口があるのが、電験3種が他の資格と大きく違うところです。
50代の方でも、再就職に備えて取得される方もかなりいます。

資格があれば2種に無試験合格・電気工事士試験合格の可能性も!

さらに、電験3種の資格を持っていれば無試験で2種を取得できます。
資格があって、所定の年数以上実務経験を積んで「就労証明」がある方ならば、資格認定されます。
また、電験3種の資格があれば電気工事士試験の合格への道があります。 2種工事士試験は学科試験が免除され(技能試験のみ受験)、1種は実務経験を積んで申請すれば取得できます。
実務経験だけで認定され、あるいは学科試験が免除される資格は滅多になく、この点からして電験3種は、持っていれば断然有利な資格であるといえるでしょう。

問題を解いてみよう!!

問題
測定器と測定項目とを組合わせた次の記述のうち、誤っているものはどれか選べ。
  測定器 測定項目
@ コールラウシュブリッジ 電解液の抵抗の測定
A Qメータ 高周波回路のインピーダンスの測定
B エプスタイン装置 鉄損の測定
C マクスウェルブリッジ キャパシタンスの測定
D ケルビンダブルブリッジ 低抵抗の測定
解答と解説
解答:C

解説
@ コールラウシュブリッジは、電解液の抵抗測定に用いる。
A Qメータは、高周波回路に用いるL、C等のインピーダンス測定用である。
B エプスタイン装置は、電磁鋼鈑の鉄損の測定に用いる。
C マクスウェルブリッジは、自己インダクタンスの測定に用いられ、
  誤りであり、Cが正解となる。
D ケルビンブリッジは、銅線やアルミ電線の低抵抗測定に用いる。